var
,let
,const
の違いがわからないvar
,let
,const
ってどう使い分けるの?
このような悩みにお答えします。
JavaScript
の文法でよく使うvar
, let
, const
ですが、
違いや使い分けに悩んでいる方も多いと思います。
この記事では、var
, let
, const
の違いや使い分けについてわかりやすく解説していきます。
最後まで読むことで、変数宣言の基本をしっかりと把握し、自信を持ってコードを書くことができるようになります。
この記事を書いた人
すずき
フリーランスでwebデザイナーをしています。
デザインからコーディング、運用まで幅広く対応しています。
3年間で50件以上のサイトをコーディングしてきました。
var
, let
, const
の概要
JavaScript
は、webサイトに動きを追加するために広く使用されています。
この言語において、データを保存し、操作するための「変数」は重要な役割を持っています。
変数を宣言する際に使用するvar
, let
, const
は、それぞれ以下の特徴があります。
スコープ | 再宣言 | 再代入 | 導入されたバージョン | |
---|---|---|---|---|
var | 関数 | ○ | ○ | ES5以前 |
let | ブロック | × | ○ | ES6 |
const | ブロック | × | × | ES6 |
- スコープ:変数が参照可能な範囲
- 再宣言:同じ変数名での変数宣言を再度行うこと
- 再代入:変数に新しい値を代入すること
var
は古くからJavaScript
で使用されてきた変数宣言のキーワードで、関数スコープを持っています。
一方、let
とconst
はES6で導入され、ブロックスコープを持っています。
特にconst
は、一度代入された値を変更できないという特徴を持っています。
var
について
var
は古くから存在するキーワードです。
主な特徴として、関数スコープを持つ点が挙げられます。
これは、var
で宣言された変数が関数内でのみ有効となることを意味します。
また、var
は同じ変数名での再宣言や再代入が可能です。
しかし、現代のJavaScript開発ではvar
の使用は推奨されていません。
理由は以下のとおりです。
- 関数スコープ:
var
は関数スコープを持っています。これは、ブロック(if文、for文など)の外でも変数が参照可能であることを意味します。これにより、意図しない変数の上書きや参照が発生するリスクが高まります。 - 変数の巻き上げ (Hoisting):
var
で宣言された変数は、コード上の宣言の位置に関係なく、スコープの先頭に巻き上げられます。これにより、変数を宣言する前に変数を参照することができ、予期しない結果やエラーを引き起こす可能性があります。 - 再宣言の許容:
var
は同じスコープ内で同じ変数名の再宣言を許容します。これにより、意図せず変数を上書きするリスクがあります。 - ブロックスコープの不足:
ES6以降、let
とconst
がブロックスコープを持つのに対し、var
はそれを持っていません。ブロックスコープは、コードの可読性と保守性を向上させるために重要です。
これらの理由から、現代のJavaScript
ではvar
の使用は避けられ、代わりにlet
やconst
が推奨されています。
let
について
let
はES6(ECMAScript 2015)で導入されたキーワードです。
let
の最大の特徴は、ブロックスコープを持つ点です。
これにより、if文やfor文などのブロック内で宣言された変数は、そのブロック内でのみ有効となります。
let
は再宣言は不可能ですが、再代入は可能です。
これにより、変数の値が変わる可能性がある場合に適しています。
const
について
const
もES6で導入されたキーワードで、let
と同様にブロックスコープを持っています。
const
の特徴は、一度代入された値を変更することができない点です。
これにより、変数の値が変わることがない場合、つまり定数として使用する場合に適しています。
再宣言や再代入の両方が不可能なため、値の安全性が高まります。
使い分けのポイント
変数宣言の際には、var
, let
, const
のそれぞれの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。
以下の方法がベストです。
- まずは
const
を使ってみる。 - 値を後から変える必要がある場合は
let
を使う。 - 古いコードで
var
が使われている場合は、let
やconst
に変えることを考える。
これらを踏まえて、変数宣言のキーワードを使い分けることで、より効率的で安全なコードを書くことができます。
まとめ
JavaScript
の変数宣言に関する基本的なキーワードとして、var
, let
, const
があります。
これらは、データを保存するための「箱」のようなものとして機能します。
しかし、それぞれには異なる特性やルールがあり、適切に使い分けることが求められます。
var
: 古い方法で、関数の中と外の両方で使える変数を作ることができます。しかし、予期しない動きをすることがあるため、最近ではあまり使われません。let
: 新しい方法で、特定の場所(ブロック)の中でのみ使える変数を作ることができます。変数の値を後から変えることができます。const
: 新しい方法で、特定の場所(ブロック)の中でのみ使える変数を作ることができます。しかし、一度作ったらその値は変えることができません。
最後に、変数を作るときのおすすめの方法として、以下の3つのポイントを挙げます。
- まずは
const
を使ってみる。 - 値を後から変える必要がある場合は
let
を使う。 - 古いコードで
var
が使われている場合は、let
やconst
に変えることを考える。
これらのポイントを覚えて、JavaScript
のコードを書く際の参考にしてください。